お知らせ
【分科会A3】活動見本市 地域共生社会づくりのため、協働の輪を広げよう~信州ふっころプラン推進交流会in赤い羽根全国ミーティング~
2024/07/03レポート
あなたの地域でも必ず役立つ、ピカッと光る活動!
「第13回赤い羽根全国ミーティングin信州」1日目の分科会の一つ、「市」のように自分たちの活動について情報交換・交流する場「活動見本市」がホテル国際21の3階千歳・ロビーを会場に開催されました。長野市内を拠点とする団体をはじめ、北信は飯山市、東信は上田市、南信は宮田村など全県から34団体(ポスター展示のみ3団体)が出店しました。
前段では出店者が集まり、「お店出し」の魅力を共有。
「カ~ン、カン、カン、カン、カン、カン!」と甲高い拍子木の音が室内に響きます。楽しいことが始まることを予感させる昔懐かしい音。続いて、地域づくり論を実践している尚絅学院大学教授の松田道雄さんの「お見せ出しものがたり」の話が始まりました。まずは、隣同士の出店者・参加者で、子どもの頃の思い出話で盛り上がります。
縁側で近所の人たちとお茶を飲んでいた、道端や空き地で遊んでいた、近所のお店で買い物しつつお店の人とおしゃべりした、などなど。「その当時、地域福祉、生活支援、ボランティア、コーディネーターなどの言葉はありましたか?」と松田さん。「当時は、地域の暮らしの中にそれらが溶け込んでいたから、わざわざ言葉に出す必要がなかったのではないか?今、その言葉が出てきたのは、中身がなくなってきたから、言葉そのものが強調されて出てきたのか?それとも、その言葉の必要性が特に出てきたから?それならば、この場でかつての地域社会を自分たちで体感し合って考える集いを試しましょう」と提案がありました。
かつての地域、下町などには商店街やお店がありました。
「『お店』の原型は、売るもの『見せ』て並べた台。そこで「人と人が対面で出会って語り合う場」でもありました。本日はそのかつてのように、自分たちの活動を『見せ』出しの『小さな地域社会』の宣言!
各出店者、30秒の宣伝タイム後、ロビーに実際に設置した「お店」で、出店者同士や、長野県内はもとより、新潟県、三重県、そして沖縄県などからの参加者が交流を深めました。
次から次へと並ぶ多様な「活動の見本市」では、互いの交流で熱気に包まれる
お店を紹介します。まずは長野県富士見町の富士見高等学校が、令和5年、1・2学年の普通科の「総合探求学習」として、「放置竹林」や「鳥獣被害予防の干し柿づくり」の地域課題に取り組んだ様子を、高校生がお店に立ち紹介していました。伐採した竹で「竹ばさみ」を作り、それを使って高所の柿を取る道具として活用。一見するとかけ離れた竹と柿ですが、それを結びつけた活動です。竹や柿を通して地域の人と交流することで「竹問題への関心を高める」「地域を活性化する」ことを学んだそうです。この活動は後輩にも引き継いでもらいたいと、しっかり説明する姿は、頼もしさにあふれていました。
ほかにも、定年退職後のおじさんが「亭主元気で留守にしよう!」を合言葉に活動している「ゆる~いおっさんの会」のお店も注目を浴びていました。
また、主に保護犬や譲渡犬を聴導犬や介助犬に育成し、必要とされている人に貸与する「社会福祉法人日本聴導犬協会」は、長野県上伊那郡宮田村から会場の長野市まで2時間30分ほどかけて、3匹の犬と出店していました。なんと店前でお昼寝をしている犬達。これは、疲れて寝ているのではなく、このようなイベントはとても楽しいもの、寝たい時に寝てもいいんだよ。次も楽しみだなと犬達に感じてもらえるようにしているからこその行動とのことです。会場では一切吠えることなく、多くの来店者に自分たちをアピールしている姿は参加者の脳裏にしっかり焼きつき忘れられないでしょう。
長野市で、社会に出てから行き詰ってしまった若い人たちの「もう一度チャレンジしたい!」という気持ちを大切に、一歩踏み出すサポートをしている「学び舎めぶき」で出店していた、代表の永井佐千子さんは、「同じものを見ていて、良くしていこうという人と1年ぶりや久しぶりに再会でき、支援の場としてもっとつながっていけたらいいなと思いました」と、製造しているドライフルーツを販売していました。
最後に、各々がお店を回った際に感じたこと、熱い応援やコラボ希望等のメッセージを紹介し閉会となりました。
登壇者
松田 道雄 さん(尚絅学院大学 教授)
内山 二郎 さん(フリージャーナリスト)
上野谷 加代子 さん(同志社大学 名誉教授)
羅 珉京 さん (長野大学 准教授)
(取材・執筆/ナガクルソーシャルライター増田朱美)
↓↓ショート動画で分科会の様子をご覧ください↓↓
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