お知らせ
【全体会】クロージング「今年度の共同募金運動に向けて~各分科会のキーワードから~」
2024/07/03レポート
赤い羽根の可能性を感じた2日間……「キーワード」で振り返る全12の分科会の成果
「第13回赤い羽根全国ミーティング in 信州」のクロージングでは、中央共同募金会の阿部陽一郎常務理事の進行で、2日間の全12分科会の順に「キーワード」を中心とした報告がありました。
分科会A1 基礎「新任職員向け分科会〜共同募金きほんの『き』~」でのキーワードは「循環」。どう募金を集め、どう使うか、地域にどのような課題があり人がいるかといったことを知ることが地域福祉の推進となり、次の募金のモチベーションにもなるとの報告がありました。参加者からは、集める側だけでなく、使う側も情報発信をすることで、より良い地域になっていくとの感想がありました。
分科会A2 戸別募金「共同募金は誰のためのもの?〜これからも地域に支え合いの心をつなぐために〜」でのキーワードは「お金集めはまちづくり」。アンケートで地域の意見を聞き問題解決にあたった事例や、単なる寄付集めではなく人づくり・町づくりの取組として活動した事例などの報告がありました。
分科会A3 活動見本市「地域共生社会づくりのため、協働の輪を広げよう〜信州ふっころプラン推進交流会 in 赤い羽根全国ミーティング〜 」でのキーワードは「出会う、知る、つながる、広がる」。活動内容の展示とチラシ、品物などを用意して目の前で情報交換できる場が、人と出会って取組が広がる場としても生きることを実感しました。
分科会A4 広報「『伝える』と『伝わる』は何が違うんだろう?〜明日から使える広報の極意〜 」でのキーワードは「循環」。「伝える」がチラシを配るだけのような一方通行なのに対し、「伝わる」にはコミュニケーションが大事。伝えて、知ってもらい、理解してもらうことで募金が増えていく循環が大切だと報告がありました。
分科会A5 SDGs「ローカルSDGsと共同募金〜共同募金運動を通じて考えるローカルSDGs〜」でのキーワードは「越境」と「自由にSDGs」。募金でお金を循環させているのがそもそもSDGsで、活動分野とセクター、「こうあるべき」と思っていた常識を超える自由な発想で、地域のさまざまな課題を解決するために助成の視野を広げていかなければいけないと報告がありました。
分科会A6 インクルージョン「協働の可能性は∞〜これからの地域課題を解決するアイデア出しをしよう‼〜」でのキーワードは「〇」(和・輪・話・環)。助成金を単なる活動資金に留めないトライ&ランのチャレンジ精神を発揮した団体の活動を事例に、つなげることで可能性が広がっていくと報告しました。
都道府県共同募金会正副会長懇談会による「特別分科会」でのキーワードは「正副会長も動く」。「会長は何をしたらよいか」を初めて意見交換した場では、会長も自らの出身現場へアプローチするなど「動く」ことを確認しあい、自治会との関係構築や企業への協力依頼などに「ぜひトップを動かして」と呼びかけました。
共生社会づくりのために、赤い羽根運動をさらに広げるために
分科会B1 基礎「新任職員向け分科会〜共同募金きほんの『ほん』」でのキーワードは「TPP(徹底的にパクる)」。先輩の話を聞きながら「共同募金の仕組みと運動から見つめ直すこと」、「地域課題を見つけて解決するための活動」などを考え、先輩の経験と知恵を真似ると報告がありました。
分科会B2 募金「企業とつながるWIN-WINな関係を築くコツ〜企業やはたらく人のホンネとアプローチの仕方〜」でのキーワードは、「信頼性・独自性・継続性×情熱」。企業からお金を集める関係はもったいない。地域活動に支援と参加を得るチャンスに活かすよう、情熱をもって接していくべきといった報告がありました。
分科会B3 助成「じぶんの町を良くする共同募金の助成とは〜さまざまな事例からヒントを探そう〜」でのキーワードは、 「勇気をもって話し合って、ともに成長していく」。助成は単にお金を渡すことではなく、活動を一緒に育てていくこと。地域の中で「赤い羽根」がどのような立ち位置にいるかを考えながら、もっと周知していきたいと報告がありました。
分科会B4 広報・重点助成分野「募金の意味が伝わる広報〜重点助成分野の活かし方〜」でのキーワードは、「募金の意味を伝えるためには」。今年の広報は、「赤い羽根と言えば“これ”を示す」ため、あえて5つの重点助成にカテゴライズしている。広報企画を考えるワークショップで勉強になったとの報告がありました。
分科会B5 災害支援「災害支援×ここまで活かせる赤い羽根〜 「お金の心配」を「支援の限界」にしないために〜」でのキーワードは、「ふだんを支える」。災害時の支援のために、平時にどのようなネットワークが必要かを話し合い、普段の暮らしと自治会やボランティアグループとのつながりといった信頼関係が災害時に活きてくると報告がありました。
すべての分科会報告を受け、長野県共同募金会の塩澤宏之常務理事・事務局長は、「私たちはすごいことをやっているんだと気づき、勇気づけられた2日間だった」と、多くの参加と協力に感謝を述べるとともに、「今回のテーマは「持続可能な共生社会づくりと共同募金の可能性」。これまで積み重ねてきた活動を、将来に向けてより良くするよう、一緒に共生社会づくりをしたい。さらに運動を盛り上げていこう」と呼びかけて、全国ミーティングを締めくくりました。
(取材・執筆/ナガクルソーシャルライター 吉田 百助)
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