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【分科会B4】広報・重点助成分野 募金の意味が伝わる広報~重点助成分野の活かし方~

2024/07/04レポート

【分科会B4】広報・重点助成分野 募金の意味が伝わる広報~重点助成分野の活かし方~

発信する人は誰なのか? ターゲットをよく知ることが伝わる広報へ

 

ビジネス界で課題と言われて久しい「広報」。「第13回赤い羽根全国ミーティング in 信州」の2日目、分科会B4「募金の意味が伝わる広報~重点助成分野の活かし方~」が開催されました。

 

共同募金会では、令和6年度より、具体的な切口から共同募金を可視化する方策「重点助成分野」を設定し、共同募金の助成を活動分野で焦点化して示すこととしました。活動分野は次の5つです。

 

「誰をも受け入れ、誰もが参加できる地域づくり(多様性の尊重)」

「健康でいきいきと暮らし続けられる地域づくり(高齢者)」

「生きづらさを抱える子ども・若者とその家族への支援(児童・青少年)」

「災害ボランティア活動、防災・減災活動への支援」

「生活に困難を抱える人たちへの緊急支援」

 

このことを寄付者のみなさんに、より実感し、より具体的なイメージをもってもらえるよう広報するポイントを、「募金の意味が伝わる広報~重点助成分野の活かし方~」として、国内で広告等を幅広く手掛けている、電通デジタル クリエーティブ・ディレクター/アートディレクターの沢田真さんが説明しました。

 

北は青森県や岩手県、関西、中国地域、最南端は沖縄県から25人が参加。各地の共同募金会や社会福祉協議会などで働く担当者です。

 

分科会の前半は、まず、沢田さんが共同募金広報に関わり始めた2016年から本年2024年までの変遷(ポスターの女優起用から、イラスト表現の家族からその母親、個人への変化)を紹介。結果「社会課題に関心がある若者が多いにも関わらず、情報が届いていない」ということが分かり、「ターゲットは若者」とし、「若い世代にも自分ごと化」を意識できるように広報することを心掛けているとのことでした。

 

沢田さんの話を受けて、長野県の参加者からの次の質問がありました。「終活講座を担当している。チラシの作り方のコツや写真撮影の方法を教えて欲しい」の問い掛けに、沢田さんは「ターゲットに近い人の写真の起用、好きなものを盛り込むのも一つの手法だが、最終的にはそのターゲットのことを良く知ることが大切」とアドバイスがありました。

 

実践的な広報ワークでは、各地のノウハウを共有

 

後半は、参加者が5つのグループに分かれ、「広報ワーク」として、自分たちの活動が先出の5つのどの分野にあてはまっているか、寄付者である地域のみなさんに知ってもらいたい活動状況とその理由を考えました。最後にそれらを何のために、誰に、いつ、どこで、どう広報企画するのかに取り組みました。

 

「活動を伝えるためにどんなことをしているか」について、「活動する際は、必ずのぼりを立てる。それによって活動者も共同募金を使っている意識が深まる」「イベントをする際、マスコミに取材してもらうことを心掛けている。マスコミの発信によって、会場に来なかった人に周知もできることはありがたい」などの体験談がありました。

 

 

各グループでのまとめ発表を抜粋します。

・下関市社会福祉協議会 近藤さんのグループ

 サロン活動について、周知は広報誌や、若者向けにはSNSを活用し、「赤い羽根共同募金が使われている」ことも併せて知らせている。

 

・上田市社会福祉協議会丸子地区センター 宮下さんのグループ

 居場所づくり(高校生などの若者)について、広報誌やホームページなどで、困っているから来るのではなく、その場で何をやっているのか知ってもらうために、気軽に来てもらえるように発信している。また、場のネーミングに困っている。何か良い案があると教えてもらいたい。

 

 

短時間内で考えるには難しいワークでしたが、伝えるためには、これだけしっかり考えることが必要と改めて参加者が認識しました。

 

登壇者

沢田 真 さん(電通デジタル クリエーティブ・ディレクター/アートディレクター)

宮澤 勇貴 さん(千葉県共同募金会)

笈川 卓也 さん(中央共同募金会 運動推進部副部長)

 

(取材・執筆/ナガクルソーシャルライター 増田 朱美)

 

↓↓ショート動画で分科会の様子をご覧ください↓↓