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【分科会B3】助成 じぶんの町を良くする共同募金の助成とは~さまざまな事例からヒントを探そう〜
2024/07/04レポート
前向きな気持ちと人と人のつながりで、明日から取り組めるヒントをつかむ
群馬県共同募金会の星野久子さんは、①助成の課題は誰の課題なのか?②目標設定シートで伴走支援③助成の仕事はアドボカシーといった3つの点から報告をしました。
まずは組織として果たすべきビジョンと果たすべきミッションを明らかにしたことで、活動を変えてきたことを話しました。自分たちがサポートをする「困りごと」は「誰の困りごと」なのかを明確にし、助成プログラムで団体を育てるしくみを再構築しています。助成プログラムは、新しい活動を「つくりだす」ための助成、今ある活動を「そだてる」助成、組織基盤を「ととのえる」助成、安定した活動を「つづける」助成、活発な活動を「うながす」助成といったように、その目的や内容によって申請金額の上限を設けたり、3か年企画といった条件や、新規申請の枠を設けたりしています。また、助成団体が記入する「目標設定シート」を活用した事例を報告しました。ロジックモデル的な目標設定シートには3か年目標があることで活動の振り返りと成果や達成感につながる点、また、あくまで目標設定シートは、助成先の団体を不安にさせたり活動を縛るものではなく、活動変更も可能であり、団体にとっての自己評価表である点を強調しました。
高島市共同募金委員会の橋詰勝代さんは、社会福祉協議会から独立した形で共同募金委員会を立ち上げた経緯と、共同募金改革プランの実践について報告しました。
財源が減少する中、助成金の種類や対象を見直し、従来の団体への助成から、活動をサポートする助成へと舵をきり、21あった形式を5つに変更しました。そのために、これまでの助成事業を振り返り課題を整理、過去2年間の助成団体にアンケート調査を実施したうえで、助成事業や新しい助成金のアイデア出し、助成金の内容や申請様式の確認などを行いました。また、検討委員会を発足する際は、福祉団体や地域で実際に活動をしている人にもメンバーに入ってもらうなど考慮してきた内容を詳しく話しました。
お二方の報告を受け、長野県みらい基金理事長の高橋潤さんは「違った立場、違った組織でも、公的サポートがまだ行われていない「地域課題に取り組む団体をサポートしていく」といった目的は同じであることを再確認し、可能性を広げることはできるはず」と話しました。
分科会の後半は、5テーブル6人ずつのグループに分かれ、さまざまな意見や感想が出ました。
「既存の助成団体をどうするのかといった壁を見直す勇気をもらいました。登壇者のお二人が元気なので、元気な方が携わっていることも印象的でした」「いつも同じ助成先でいいのか?」といった共通の悩みを各担当者が感じていることがわかりました。
課題解決には一つひとつの団体への理解を深めるアプローチが大事なこと。また、人とのつながりや活動団体を知らないといった社会福祉協議会の弱さを、まずは知らないといけないと感じました」といった話も出ました。
岡山県瀬戸内から参加したDグループの方からは「他の業務と兼任していることが多いので葛藤しつつ、実際は手が付けられていないという声がこのテーブルでは多かった」と話されました。その声にこたえて、星野さんは「助成ルーティンのすべてを見直さなくても、申請団体の活動の内容を把握し、申請準備の段階で丁寧なコミュニケーションを行い寄り添うことで、誰が困っていて、何を解決するためにどんな活動を行うのか、その言語化のお手伝いで、成果は大きく変わるし、活動の満足度も変わり、活動の内容が変わっていくということは可能です」と話しました。
課題解決のヒントやアイデアを共有する活発なディスカッションが行われ、分科会は終了しました。
登壇者
高橋 潤 さん(長野県みらい基金 理事長)
星野 久子 さん(群馬県共同募金会)
橋詰 勝代 さん(滋賀県共同募金会高島市共同募金委員会)
戸井田 由奈 さん(市民協働サポートセンターまんまる センター長)
(取材・執筆/ナガクルソーシャルライター 大日方 雅美)
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