公募詳細
公募説明会のご案内
第1回目:
第2回目:
説明会の内容は、後日動画で弊団体のホームページに公表予定です。
※第2回目の会場は、キッセイ文化ホール(長野県松本文化会館)
https://www.matsubun.jp/(外部サイト)
公募パンフレット(PDF:913.7キロバイト)
信州・長野県においても過去に地震、豪雨、山間地特有の豪雪や噴火による災害が発生し、複合的な災害も頻発しています。
平常時から自然や社会資源との向き合い方が、防災・減災活動や災害時対応の取組みのポイントとなります。
平常時からの防災・減災活動や発災時の対応のための休眠預金を活用した事業を公募します。
公募する事業の概要
- 事業名:
- 災害支援事業(防災・減災支援)
- テーマ:
- 災害時の多様なフェーズ・階層・対象への地域連携モデル創出事業)
~レジリエンスを強化する地域づくり~
●防災・減災活動における発災直後から避難所運営、復旧・復興までの時間軸=各フェーズごとのそれぞれの活動モデルを創出し、多様な災害フィールドにおけるロールモデルとします。多様性に配慮し、災害時各フェーズのモデル事業の連携、協調を図る事業も並行して展開していきます。
●座学だけではなく実地研修・自地域における大小の防災・減災活動の実践、その後のフォローアップ(経験共有、活動支援)を行うほか、地域全体に対して、気づき・学びの機会を提供することで、地域の防災・減災体制の底上げを図り、全国へのモデルとしていきます。
●2019年からの休眠預金災害分野における既採択資金分配団体、資金分配・実行団体の持つノウハウ、成果や全国の災害支援ネットワークの蓄積を共有する仕組みを構築し、多くの災害への知の蓄積をモデル構築に役立たせます。
(中長期目標)
「長野県において多様な分野・セクターの主体的な活動により、支援する人や支援を受ける人、地域で生活する人が日頃からつながり、災害時にも対応できる、よりよい復興(ビルドバック ベター)ができるレジリエンスな地域をめざします。」
(短期成果目標:実行団体に期待する活動概要)
- 医療支援必要者への支援体制モデル
- 地域の移動・移送支援モデル
- 地域・生活者目線としての女性・子どもやLGBTQ視点の防災モデル
- 食を通じた支援モデル
- 観光資源を活用した防災モデル
- 県内のネットワーク形成と災害時情報共有モデルの構築、東海地震・南海地震を想定した隣接県からの支援調整モデル
- (特殊専門分野)過疎地・独居対策・高齢者対応の雪害モデル、火山モデル、山岳遭難対応スキルと災害時救助スキルの連携モデル
- 企業連携モデル など
災害時の多様なフェーズ・階層・対象への地域連携モデルの創出を目指し、上記の項目を横断的、複合的に組み合わせた提案も歓迎します。
- 全国の先行事例(既存休眠預金事業を核として)との学び
- 平時の連携と災害時の連携シミュレーションの実施
- 3年間のモデル創出を全国の共有知とした発信
- 実際の発災時に活動が開始できる体制づくり
実行団体に求められる事業の姿:
対象となる団体:
※コンソーシアム(経済団体、労働組合、企業、NPO法人、一般社団法人、大学、等の複数主体による構成団体)による申請も対象です。
※規程のガバナンス・コンプライアンス体制を満たしている団体が対象です。
※基本的に法人格を有する団体が対象です。
※本籍を長野県に有する団体又は活動エリアが長野県内の団体が対象です。
対象となる地域:
対象となる事業実施年度:
選定基準:
実行団体は、以下の選定基準に基づき選定を行います。
ガバナンス・コンプライアンス | 事業計画書に示す事業を適確かつ公正に実施できるガバナンス・コンプライアンス体制等を備えているか |
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事業の妥当性 | 社会状況や課題の問題構造の把握が十分に行われており、資金分配団体が設定した課題に対して妥当であるか |
実行可能性 | 業務実施体制や計画、予算が適切か |
継続性 | 助成終了後の計画(支援期間、出口戦略や工程等)が具体的かつ現実的か |
先駆性(革新性) | 社会の新しい価値の創造、仕組みづくりに寄与するか |
波及効果 | 事業から得られた学びが組織や地域、分野を超えて社会課題の解決につながることが期待できるか |
連携と対話 | 多様な関係者との協働、事業の準備段階から終了後までの体系的な対話が想定されているか |
社会変革 | 新しい仕組みづくりのための社会実験など社会変革の要素があるか |
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地域資源の活用 | 信州・長野県ならではの地域の資源や技術、知恵などが活用されているか |
SDGSへの貢献 | 環境、経済、社会の統合的向上に資するものか。女性、障がい者、ひきこもり等の困難を有する者への支援が含まれているか |
公募要領等
公募要領 | 災害時の多様なフェーズ・階層・対象への地域連携モデル創出事業「実行団体」公募要領 |
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公募説明会資料 |
公募要領の内容をわかりやすく説明するともに、具体的な事業イメージ等を整理しています。事業の検討にあたってご参照ください。 |
申請書類 |
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事業計画書等の記載の仕方等 | |
コンソーシアム関係書類 | コンソーシアムに関する誓約書 |
団体(共同事業体)情報に関する添付書類 既存のコンソーシアムの場合は 新たにコンソーシアムを立ち上げる場合は |
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決算報告書類(過去3年分) 既存のコンソーシアムの場合は 新たにコンソーシアムを立ち上げる場合は |
設立から3年未満の団体においては、提出可能な期間分について提出してください。監事及び会計監査人による監査報告書は監査を受けている場合は提出してください。
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選定経過
(コンソーシアム構成団体)
- 地域で暮らす医療的ケア児者のことを近隣住民や自治会役員が知り、隣人としての関わり方を学び、地域防災の対象として啓発や訓練を行う。
- 医療的ケア児者のための電源確保に焦点をあて、EVカーボランティア募集を行い、利用者とマッチングをすることで、災害時の支援者と平時の理解者を養成するマッチング事業を広げる。
- 多様な障がい者のための医療・福祉避難所のモデルづくりを行い、個別避難計画づくりのモデルとして提言していく。
- 医療的ケア児者の親の会のネットワークづくりを支援し、災害時の親の会同士の支え合いの仕組みづくりを提案し、普及を図る。
●評価できる点
- EV増加と共にこのしくみによって社会が変わっていくことに期待。
- SDGsの「誰ひとり取り残さない」の大命題に合致していると思います。
- 胃ろうや痰の吸引など24時間体制の医療ケアが必要な医療的ケア児の介護は、災害時に医療、福祉、自治体、近隣、企業など幅広い団体や人の連携が普段から必要であると考えます。そういった意味からすると命を守るコンソーシアム(連携協働)であり優先順位は高いと判断しました。
- 組織が安定していて期待できる。
- 将来的に要介護高齢者や障がい者に広げる計画も素晴らしいと思います。
●課題と期待事項
- 連携する市町村の個別避難計画作成の担当部局と連携すれば双方にとって利益があると感じる。(要支援者の中でも真に支援が必要な者は個別避難計画策定が努力義務化された。)
- 行政事業だけでは限界があり、隣近所の普段からの付き合いを高めるための仕組みづくりも考えて行く事が必要だと感じました。
(コンソーシアム構成団体)
- 無人駅若しくは外部委託駅の防災機能の強化
- 職員が常駐している有人駅に比べ災害時の迅速な対応が難しい無人駅や外部委託駅を対象に、発災時の応急対応機能の強化を図る。
- 駅の防災機能の周知(啓蒙活動)
- 災害時の迅速な対応に資するため、平時からの防災意識の向上及び防災設備等の習熟を図るため、駅等を活用したプログラムの実施を通じ、利用や施設の理解の深化を図る。
- 災害時の医療支援機能の付加
- 災害時に道路が被災し通行が不可能になったことを想定し、鉄道を活用し医療施設への被災者移動を社会実験として実施する。(「赤十字電車」)
- 地域の諸団体等と連携し駅コンコース等を活用した「帰宅困難者収容実験」を実施する。
●評価できる点
- 鉄道会社の先駆的事例となりうる点で評価は高い。
- 魅力的な提案でぜひ発展的に継続してほしい。普段鉄道を利用しない住民等にも広く参加してもらう工夫と成果を特に期待します。
- 公共インフラの役割強化に期待。
- しなの鉄道が長野県や沿線市町村の出資90%は、最初から地域連携体制が整っていることであり、赤十字列車や災害時避難所案は素晴らしい考え方だと思います。
- 駅を基点(プラットホーム)とする各種災害支援活動の拡がりは多数考えられ期待が大きい。
- いいアイデア 実現してほしい。
●課題と期待事項
- 鉄道として、また駅機能として災害時の支援対応を考える沿線地域検討会を立ち上げて欲しいです。その中で優先課題と実現可能事業のプライオリティを付けて着実に実践して欲しいです。
- 細部に渡る実施計画を作成して、その計画に基づいて予算配分を明確にすることが事業の実現可能性を高める事と考えます。
(コンソーシアム構成団体)
- 研究調査委員会を設置して現状及び課題を、県・地域・学校・授業レベルで分析する。広く実践例を収集し、学校が中核となり、地域を巻き込んだ防災教育モデル「地域モデル」と、子ども中核となり、子どもたち自らが創る防災教育モデル「学校モデル」を構想する。
- 「地域モデル」を研究する市町村を1つ、また「学校モデル」を研究する学校を1つ指定し、研究長委員会を中心にして実践的な研究を進める。このプロセスで行政や地域住民、PTAを巻き込んでいくことに力を入れる。
- 研究成果は3年目に広く広げる。「防災子ども会議」を実施し、県内で防災教育を進めている学校の子どもたち間のネットワークを形成する。”信州教育の日”(11月第3土曜日)のテーマを防災教育とし、「『防災教育』県民会議」を実施する。3年間の成果を「実践報告・事例集」にまとめ、県内諸学校に配布する。
●評価できる点
- 学校と地域が繋がることは、災害対応にとって必要不可欠な部分であり、重要課題。教師が関わることによる実行性も高い。
- 防災教育を通じた学校の開放の実現、そして子供達の防災教育の実効性を担保するために子供達自らが創る防災教育という命題が分かりやすく団体の組織力からして実行可能性も高いと考えます。
- 防災教育と実践 着実な展開に期待。
●課題と期待事項
- DX化がさらに進展する5年後に紙媒体印刷ではもったいない。デジタルコンテンツを期待。また、人材を育て、仕組みをつくって欲しい。
- 教職員・児童生徒・地域住民などの意識変革の実現と定着が課題かつ期待。3年目以降の学校地域の広がりを計画以上に進めてほしい。
- 子供が中核となり子供たちが自ら押し付けでない防災教育モデル(学校モデル)をどの様にして具体的に参加して作り上げていくのか内容説明があると良いと思いました。
- 同じく学校が地域コミュニティの中核となり地域住民や行政機関を巻き込んで取り組むとありますが、行政や地域を具体的にどう巻き込んで作り上げていくのか説明があると良いと思いました。
(コンソーシアム構成団体)
- 多様な災害フィールドにおける多様性に配慮し、災害時における各セクションとの連携・協働のネットワーク化を図る。
- ネットワーク加盟の150ヵ所の各こども食堂で実地研修・自地域における大小の防災・減災活動の実践を通じて、地域全体に対して、気づき・学びの機会を提供する。
- 食や生活用品の物流ネットワークを通じた地域の防災・減災体制やキッチンカーの出動を行い、食事提供の構築を図り全国モデルにしていく。
台風19号支援活動で得た災害支援活動の実践を県内150ヵ所の参加者と災害弱者中心に多様な団体・企業・個人と「つながる力」で防災・減災活動を下記活動を地域で展開する。
●評価できる点
- 県内に必要な子供食堂を確保しながら電話相談など複合的な事業の展開と継続に期待します。
- 現在の子ども食堂事業は県下でも最大規模の連携体制と実行力があり素晴らしい。
- 生活困窮者に対する活動は大変素晴らしい。経験値が非常に高い。
- 食と居場所の確保に期待。
- すでにある県内リソースのパワーアップは評価。
- パーソナルサポートの分野は災害時に最も脆弱になるため、必要不可欠である。
●課題と期待事項
- 計画のステップが見えない懸念。
- 災害時のキッチンカー利用計画があると有難いと思いました。
- 具体的な発災直後からの子ども食堂の食事提供体制や食糧支援ルート、更に地区別人材配置、協力体制などが災害時の非日常として具体的に計画されていると素晴らしいと感じました。
(コンソーシアム構成団体)
- 「被災者支援のための信州型大連携体制」の構築及びその運営を担うN-NETの基盤強化を行う。
- 大規模な直下型地震(糸魚川ー静岡構造線断層帯の地震や南海トラフ巨大地震等)に備え、連携シミュレーション訓練プログラムを開発・実施する。
- 県内の地域資源活用のためのデータベース整備及び三者連携の一翼を担う支援力としてつなぐ。
- 全国の先進事例に学び、全国組織とも連携を深め、全国の経験や知見を吸収し、長野県内の地域資源や民間の支援力を終結して、信州型大連携体制を確立する。大規模災害時には災害支援の応援や被災者の受け入れなど隣接県との連携ができる関係を築く。
●評価できる点
- 計画が具体的。全国への広がりも期待。
- 実績があり、実施体制も整っている。資金計画も詳細で実行性も高い。
- 連携シミュレーションプログラムやデータベース整備の開発・運用人材の確保と、計画の確実かつ継続的な実施に期待します。
- 9団体が加盟するN-NETは、台風19号等の県内災害時に機動的な対応で実績がある。
- 防災プログラムにつなげてほしい。
●課題と期待事項
- 「被災者支援のための信州型大連携体制」の構築は団体の機能アップに繋がる事で県内災害時への即応力に向けたプラットホームに欠かせない事だと感じました。
- 南海トラフ巨大地震の発生確率は40年以内では90%と言われています。長野県内でも震度6強が予想されています。甚大な被害が予想される中で連携シミュレーション訓練プログラム開発は大変重要だと考えます。
- 災害時に食糧支援が可能となる団体との連携も視野に入れて頂き組織のバージョンアップを図って欲しいと考えます。
(コンソーシアム構成団体)
- 地域リスクアセスメント:自然災害リスクや社会的脆弱性を評価し、防災計画の策定やリスクコミュニケーションを実施する。
- 防災技術の企画・実証:IoTやAIを活用した防災技術の企画・実証する。
- 地域防災ネットワーク構築:地域住民、自治体、企業、NPO等が連携し、防災・減災活動を行うネットワークを構築する。
- 防災教育・訓練実施:地域住民に対して防災知識やスキルを提供する教育・訓練プログラムを実施する。
- 地域資源の防災活用:地域の自然や文化資源を防災・減災の観点から活用する。
●評価できる点
- 課題の把握が的確であると感じました。特に災害リスク把握の評価不足や地域住民の防災意識、能力不足、そして災害発生時の情報収集や分析能力不足は大きな課題だと感じています。それに対して防災リビングラボの立ち上げは有効だと考えます。
- コラボレーションが得意な組織であるため、期待感は高い。
- 行政だけでは把握できない他業種で多数企業の情報ネットワークの活用は地域リスクアセスメントや地域防災ネットワーク構築に大いに役立つと考えます。
●課題と期待事項
- 実施事業が多いように感じるが実際に実行できるのか精査が必要か。
- 地域で活用され、周辺地域に広がるような具体的成果を期待します。更にそれを改善しつつ永続できる体制づくりをお願いします。
- 長期、短期アウトカムの各事業計画やリビングラボ創設に向けた計画が資金計画とマッチングされていると良いと思いました。
- 長野市中心街から各地に広げられるかが課題では。
(コンソーシアム構成団体)
- 御嶽山の噴火災害や自然の恵みを紹介し、火山の仕組みを学ぶ火山防災学習会を開催する。
- 御嶽山ビジターセンターや動画投稿サイト・SNS等を通じて、御嶽山の自然、文化、歴史に関する情報や安全登山について動画や写真で分かり易く伝える。ドローンを用いた空撮映像などにより、過去に御嶽山を訪れたことのある人にも新しい視点での魅力の再発見を促す。
- 学習プログラムを作成し火山防災学習会や出前講座等で活用する。2025年地震火山地質こどもサマースクールを開催し、地域の魅力発信、防災意識の向上や地域振興に繋げる。
- 木曽地域を中心に県内の素材を活用し災害時だけではなく平時に提供できる美味しい保存食・加工食品の開発及び地域の素材を活⽤したトレイルフード・エナジーバーとしての販売を目指す。
●評価できる点
- 巻き込みが多く成果の広がりを期待。海外への訴求も可能ではないか。
- 具体策が充実しており、地元長野ならではの提案事業である。
- 火山列島、地震列島日本において南海トラフ巨大地震が発生する確率は、2022年政府地震調査委員会発表では30年以内70%~80%、40年以内では90%と言われています。また地震と火山噴火は連動性が高いとも考えられています。現在、天気予報は過去の膨大なデータをスーパーコンピーターで蓄積して分析して予報がここまで高い確率で出来るようになっています。一方で圧倒的にデータの少ない火山噴火予知の観測(御岳山観測)を名古屋大学と共同で行い、全国に情報交換をして行く事は、噴火の早期警戒や火山防災に役立つ先駆性があると考えます。多くの犠牲者を出した御岳山噴火災害を教訓に噴火予知のデータ蓄積を行うべきだと考えます。そして富士山や浅間山など全国の活火山の噴火予知研究に役立てていくべきだと考えます。
- 御岳山の観光振興も大変重要である事も理解できます。
- 人への災害ゼロに役立ててほしい。
- 必要性と体制づくりの狙いは良い。
●課題と期待事項
- 継続性を高める施策も具体的だが運営資金として十分に確保できるか疑問。他の火山地帯への広がりを期待する。
秋葉 芳江様
- 公立大学法人長野県立大学
- 大学院ソーシャル・イノベーション研究科教授
- グローバルマネジメント学部教授
- ソーシャル・イノベーション創出センター長
辻岡 綾様
- 国立研究開発法人防災科学技術研究所
- 災害過程研究部門 契約研究員
三井 哲様
- 一般財団法人長野経済研究所専務理事
中山 千弘様
- 一般社団法人長野県労働者福祉協議会理事長
三島 利徳様
- 元信濃毎日新聞論説委員
(順不同・敬称略)